基盤となるのは「根本的理解力」
「自分でアイデアを発想し、それを具現化する」ために必要なものは何か?
私が行うセミナーやワークショップを通じて、何を土台にトレーニングをしているのかをこれからお伝えしてきます。
土台にしているもの、それは「根本的理解力の開発」です。
「根本的理解力」とは、深い洞察に基づいた理解力、問題の背後にあるものを理解する力のことを指します。
「根本的理解力」の対となるものには、「表面的理解力」があります。
表面的理解力とは、下記の図が示すとおり、この人間が立っている地面だけが見えている状態です。
それに対して根本的理解力というのは、その地面(表層)を構成している様々な要因(深層)を理解する力です。つまり、目に見えないものまで理解することを指します。
人間は「人間が考え出したルール(規則)」だけで存在しているのではありません。
「自然界の法則」と共に生きています。
ここでの「自然界の法則」とは「目に見えないエネルギーの影響」と考えていただくのが良いかと思います。
例えば、私たちは”場”が発する「目に見えないエネルギー」に大きな影響を受けています。
「10年間教師をする」のと「10年間銀行で勤める」のとでは、かなり違った人間が育ちます。
10年間教師をしていると、教師独特の考え方や発想が当たり前となっていくでしょう。それは内面だけに留まらず、立ち振る舞いや風貌にまで現れます。
その「場」、つまり環境などから受ける影響は目には見えません。よって無意識的と言えます。
無意識的ですので、その影響には気づきにくいのです。
しかし人間は見えるものよりも、見えないもの、つまり無意識的な力に大きな影響を受けるのです。
このように、人間に大きな影響を与えている「目に見えない力」を理解せず、目に見える人間の言動さえどうにかすればいいと考えるならば、表面的にしか理解できません。
どうして人間が苦しむのか、対立するのか-
その理由さえも、
場などから発せられる外部の大きな力(見えない力)が人間に作用していること、それに気づくことによって、初めて根本的なところまで理解できるようになります。
「自分らしく生きたいけど、生きられない」
「波風立てたくないのに、波風立ててしまう」
「やるべきことが明確なのに、無駄なことに時間を費やしてしまう(回り道したくなる)」
「避けられない相手との人間関係で良好なコミュニケーションを取りたいけど、どうしても対立してしまう」
このようなジレンマを抱えている人を数多く見てきました。
意志の力だけではどうにもならない問題は、「見えない力」がもたらす強力なブロックがかかっているのです。